2006.12.03 Sunday
山岳遭難:安達太良山も危険 入念な装備、天候見極めを−−冬山は死直結 /福島
◇死傷者・行方不明者、過去最悪ペース
冬山スキー客に人気が高い安達太良山(標高1700メートル)で遭難が目立っている。交通の便が良いことから、気軽に入山できると考えられているが、県警地域安全課は「安達太良山はやさしそうに見えて危険な山。装備をしっかりして、十分な食料も持っていってほしい」と注意を呼び掛けている。
同課によると、11月20日までの山岳遭難による死者と行方不明者は既に前年と同数の11人で、負傷者も前年同期比1人減の29人と、過去最悪だった昨年並みの遭難被害が出ている。
特に近年、安達太良山では冬山遭難が相次いでいる。今年2月には、4人の男女スキー客が天候不順に見舞われ道に迷い、翌日ヘリコプターで発見された。04年2月にも登山客が行方不明となり、3日後に山岳救助隊によって救出された。
安達太良山は東北自動車道から近く、リフトで山頂付近に行けることから冬山スキー客に人気があるという。しかしリフトを下車後、山頂に到達するまでの道には尾根部分があり、突風が吹く危険個所もある。
二本松市観光課によると、今年1〜3月に安達太良山山頂付近の「くろがね小屋」を利用した客は1007人に上った。同市は「積雪で山道が見づらくなる」など、無理な登山を控えるよう登山口付近数十カ所に看板を設置。しかし「天候の見極めは登山者に委ねられている」(同市生活環境課)と、個人の心構えに任すしかないのが現状だ。
県警は冬山シーズンが本格化する今月から来年2月までの3カ月間、遭難防止対策を強化する。家族や地元警察署などに登山計画書を提出することや、通信機器の携行を促すチラシを、山岳会を通じて登山者に配布する。県警地域安全課の斎藤昇次席は「冬山での遭難は死に直結する」と、登山を自粛する勇気も持ってほしいと訴えている。
毎日新聞より抜粋
冬山スキー客に人気が高い安達太良山(標高1700メートル)で遭難が目立っている。交通の便が良いことから、気軽に入山できると考えられているが、県警地域安全課は「安達太良山はやさしそうに見えて危険な山。装備をしっかりして、十分な食料も持っていってほしい」と注意を呼び掛けている。
同課によると、11月20日までの山岳遭難による死者と行方不明者は既に前年と同数の11人で、負傷者も前年同期比1人減の29人と、過去最悪だった昨年並みの遭難被害が出ている。
特に近年、安達太良山では冬山遭難が相次いでいる。今年2月には、4人の男女スキー客が天候不順に見舞われ道に迷い、翌日ヘリコプターで発見された。04年2月にも登山客が行方不明となり、3日後に山岳救助隊によって救出された。
安達太良山は東北自動車道から近く、リフトで山頂付近に行けることから冬山スキー客に人気があるという。しかしリフトを下車後、山頂に到達するまでの道には尾根部分があり、突風が吹く危険個所もある。
二本松市観光課によると、今年1〜3月に安達太良山山頂付近の「くろがね小屋」を利用した客は1007人に上った。同市は「積雪で山道が見づらくなる」など、無理な登山を控えるよう登山口付近数十カ所に看板を設置。しかし「天候の見極めは登山者に委ねられている」(同市生活環境課)と、個人の心構えに任すしかないのが現状だ。
県警は冬山シーズンが本格化する今月から来年2月までの3カ月間、遭難防止対策を強化する。家族や地元警察署などに登山計画書を提出することや、通信機器の携行を促すチラシを、山岳会を通じて登山者に配布する。県警地域安全課の斎藤昇次席は「冬山での遭難は死に直結する」と、登山を自粛する勇気も持ってほしいと訴えている。
毎日新聞より抜粋